以前の記事で、AnTuTu21万点超えの高パフォーマンスを発揮するおすすめのタブレットとして『Teclast M40』を紹介した。
▼高コスパAndroidタブレット『Teclast M40』
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今回は、そのM40の後継モデルである『Teclast T40 Plus』がリリースされたため、紹介していきたいと思う。
▼Android 11搭載の最新機種
よりパフォーマンスが洗練された最新モデル
今回紹介する『Teclast T40 Plus』は、旧モデルである『Teclast M40』よりもパフォーマンスがさらに洗練された最新機種だ。
ブランド | Teclast |
型名 | T40 Plus |
OS | Android 11 |
CPU | UNISOC Tiger T618オクタコアプロセッサー |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイサイズ | 10.4インチ |
解像度 | 2000×1200 |
本体サイズ | 24.1 x 15.9 x 0.92 cm |
本体重量 | 約840g |
『Teclast T40 Plus』はUNISOC Tiger T618オクタコアプロセッサーを搭載しており、RAMは下位機種であるM40(6GB)よりも増量された8GBを搭載している。また、Android 10のM40に対して最新のAndroid 11を搭載。
これにより、全体的なパフォーマンスがM40よりも向上している。
ディスプレイサイズは10.4インチ、解像度は亜2Kの2000×1200に対応しており、M40の解像度は1920×1200のFHDであったため、満足度の高い大きな画面でより美しい映像を楽しむことができる。
また前後には5メガピクセル・8メガピクセルのカメラを内蔵しており、風景撮影はもちろん、リモートワークやウェブ会議といった用途にも活用可能だ。
BluetoothやWi-Fiといった一般的な通信規格のほか、SIMカードによるLTE回線通信も可能。Wi-Fiのない環境でもインターネット接続を行うことができる。
▼4基のスピーカーを内蔵しているほか、3.5mmオーディオポートも用意。充実したインターフェース内容だ。
このように、インターフェース的にも性能的にも満足度の高い高性能Androidタブレットとなっている。
コストを抑えつつ、実用的なタブレットを探している方には是非オススメしたい一品だ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子。
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通りだ。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- USB Type-Cケーブル
- 充電用アダプター
- 説明書(日本語対応)
- 保証カード
- カードスロット開閉用ピン
▼説明書は日本語にも対応している。
▼タブレット本体の外観。シンプルでスッキリとしたデザイン。
▼裏面の様子。金属特有の光沢が見られ、高級感がある。
購入時には、ディスプレイ部および背面に保護シールが貼られている。
▼本体重量は約840グラムであり、Androidタブレットの中ではやや重め。しかし片手で十分に持ち続けられる軽さだ。
▼厚みは約9.2ミリ。カバンなどに入れて持ち運んでも邪魔にならないコンパクトさ。
▼本体前面には5メガピクセルのフロントカメラが内蔵。ウェブ会議やオンライン授業の際には役立つ。
▼背面の右上には8メガピクセルのリアカメラが内蔵。
▼本体右側面の様子。マイク穴や音量調節ボタンが用意。
▼また、右側にはスピーカー穴が2つ用意されている。
▼そして反対側(左側)にも2基のスピーカー穴が用意。
このように、本製品には 4基のスピーカー(クアッドスピーカー)が内蔵されているため、高音質かつ立体的なサウンドを楽しむことが可能だ。
▼本体上部。電源ボタン、カードスロット、USB Type-Cポートが用意。
▼付属のピンを用いることでカードスロットを開き、SIMカードやマイクロSDカード(最大512GBまで)を装着することができる。
▼そして本体下部には、3.5mmオーディオポートが用意。有線で外付けスピーカーとの接続が可能だ。
このように、インターフェース自体はオーソドックスな構成となっている。
ただし、クアッドスピーカーが内蔵されている分、他機種よりも高品質なサウンドを楽しむことが可能だ。
AnTuTuベンチマークスコアの結果
『Teclast T40 Plus』の AnTuTuベンチマークスコア の計測結果は以下の通り。
ベンチマークスコアは約23.4万点という結果に。
同ブランドの上位機種である『Teclast M40』は約21万点、下位機種である『Teclast P20HD』は約10万点であったため、本製品は同ブランドの中でも現時点(記事執筆時点)で最も高性能なモデルであると言えるだろう。
2~3万円台で購入可能なタブレットの中では、最高クラスに高いスコア結果だ。ゲーミングからリモートワークまで、大抵の作業は快適にこなすことができるだろう。
▼より高性能なタブレットを求めている場合は、約25万点を叩き出した『ALLDOCUBE iPlay 40 Pro』もオススメ。
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細かな文字でもクッキリと読むことが出来る亜2K解像度
上述したように本製品の解像度は亜2K(2000×1200)に対応している。
これは下位モデルである『Teclast M40』のFHD(1920×1080)解像度を上回っており、より美しい映像を楽しむことが可能だ。
▼実際に直撮りした様子。細かな文字でも鮮明に表示されるため見やすい。
また、下位モデルのM40では色合いが薄いという欠点があった。
しかし本製品ではその欠点が解消されており、カラフルな映像を描画することが可能となっている。
メディア視聴に関して不満に感じる点は無いだろう。
ほとんどのタブレット用途は快適にこなせる
タブレットのパフォーマンスを確認すべく、ウェブブラウジング・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼フルHD画質以上の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼2000×1200解像度対応の映像は美しい。
▼上述したようにディスプレイの発色も良く、映像作品やゲームにおいて鮮やかな映像を楽しむことが出来る。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
流石はオクタコアCPUと8GBのRAMを搭載していることもあり、パワフルなパフォーマンスを実現できている。
クアッドスピーカーによる立体的なサウンド
本機に搭載されており4機のスピーカー(クアッドスピーカー)のおかげで、立体感のあるサウンドを楽しむことが出来る。
実際に様々な楽曲を視聴したが、いずれの場合においてもクリアで鮮明なサウンドを堪能できた。
筐体の片側にしかスピーカーが内蔵されていない格安タブレットにありがちな現象として、サウンド出力の偏りが挙げられる。
しかし本製品では音の偏りは一切感じられず、左右から均等に違和感のないサウンド出力が実現されていた。
ただし、低音に関しては弱く、EDMなどガンガン低音が響き渡る楽曲では、多少の音割れを感じることもあった。
▼低音を響かせる音楽には弱め。
とはいえ、通常の動画視聴・ゲームなどのサウンドは問題なく楽しめるだろう。
実用的なカメラ性能
また、本機に搭載されていカメラについても確認してみた。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
やや暗い印象を受けるが、それでも全体的に画質が良く、人物の表情から背景の様子に至るまでクリアに映し出すことが出来ていた。
リモートワークやウェブ会議、オンライン授業などの用途で利用するには十分な品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、上画像の様な鮮明な風景を撮影することが可能であった。
肉眼で見た様子と大差ない自然な色合いを再現できており、旅行中の記念撮影用としても十分耐えうる性能であると言える。
ゲーミング性能の確認
最後に、本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に移動することが出来た。
▼チャンク読み込み時にもそこまで重さを感じることはない。
変化カクつきなども感じられず、スムーズな操作が可能であった。
なお、画質改善MODである『影MOD』を導入した場合でも、快適に動作させることが出来た。
▼描画がリアルになる代わりに動作が重くなる『影MOD』導入時。
▼動作に負荷がかかる分、影や光の描画がリアルになっている。
大抵の格安タブレットでは、影MODを導入するとフレームレートが低下してカクつきなどが発生する。
しかし『Teclast T40 Plus』の場合、通常時と同様にいたって快適な動作を行うことが出来ていた。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HD』までを選択することが出来た。
実査に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
激しく視点移動した際でも処理落ちなどは発生しなかった。
▼遠くの風景まで鮮明に描画されるため、遠方の敵プレイヤーを察知しやすい。
また、クアッドスピーカーのおかげでサウンドが立体的に聞こえてくるため、銃声や敵の足音など、音の発生方向を立体的に把握することが出来た。
立ち回りがかなり有利になるため、ランキング上位を目指すいわゆるガチ勢のプレイヤーにも向いているタブレットだろう。
『原神』プレイ時
最後に『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機ではひとまずプレイすることが可能であった。
ただし、グラフィック設定を "最低" に設定した場合でも、視点を素早く動かすとカクつきが感じられた。
▼さすがにフレームレート低下は発生する。
ひとまずゲームプレイ自体は可能であるが、お世辞にも快適とは言えないパフォーマンスである。
PCプレイ時のようなヌルヌル感を期待しない方が良いだろう。
ベゼル幅が厚め
最後に気になった点として、ベゼル幅の厚さが挙げられる。
公式製品ページにおいて、本製品は "薄ベゼル幅" がウリであるとの表記が見受けられた。
しかし実際に製品を手にすると、他モデルよりもベゼル幅が広めである印象を受けた。
▼ベゼル幅(画面縁)の幅が広め。
▼公式の写真とデザインが異なっている気がする...。
邪魔に感じるほど広めであるとは言えないが、狭ベゼルと言えるレベルではないだろう。
誇大広告にあたる可能性があるため、公式は商品ページの謳い文句を訂正した方が良いのではないだろうか。
『Teclast T40 Plus』のまとめ
今回紹介した『Teclast T40 Plus』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトで持ち運びやすいサイズ感
- 亜2K(2000×1200)の高精細グラフィック
- 下位モデル(M40)よりもビジュアルの色合いが改善されている
- 大抵の作業を快適にこなせるスペック
- クアッドスピーカーによ立体的でクリアなサウンド
- 『原神』など激重アプリを除けば、ゲーミングもある程度快適
悪かった点
- ベゼル幅が厚め(狭ベゼルとは言えない)
以上のように、ウェブブラウジングから動画視聴、ゲーミングまで快適にこなせるスペックを擁した、高コスパAndroidタブレットとなっている。
クアッドスピーカーによる立体的な音質は実にクリアであり、亜2K(2000×1200)対応ディスプレイと併せて、満足度の高いメディア視聴が可能だろう。
カメラの性能も良く、リモートワークやウェブ会議、オンライン授業に用いるには十分な品質だ。
一方で、公式が謳っているような "薄ベゼル" デザインとはお世辞にも言えない。もしも狭ベゼルモデルのAndroidタブレットを求めている方は注意した方が良いだろう。
何はともあれ、同価格帯のタブレットの中では間違いなくトップクラスの性能を誇るモデルとなっている。
コストを抑えつつ、実用的なタブレットを探している方には是非オススメしたい一品だ。
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