2025年3月2日(日)、Xiaomi(シャオミ)は同ブランドの最新スマートフォン『Xiaomi 15』および『Xiaomi 15 Ultra』のグローバル版を発表した。
いずれのグローバル版も2025年3月4日(火)から販売開始。
なお、『Xiaomi 15』の中国版は2024年10月に、『Xiaomi 15 Ultra』の中国版は2025年2月にそれぞれリリースされている。
グローバル版の価格はそれぞれ以下の通りだ。
▼グローバル版価格
モデル | RAM/ストレージ | 価格 |
Xiaomi 15 | 12GB RAM / 256GB | 1,000ユーロ(約156,600円) |
Xiaomi 15 Ultra | 16GB RAM / 512GB | 1,500ユーロ(約235,000円) |
※価格は1€ = 156.73円換算(2025.3.3時点)
『Xiaomi 15』および『Xiaomi 15 Ultra』はいずれもSnapdragon® 8 Eliteを搭載したウルトラハイエンド級のモデルであり、AnTuTuベンチマークにおいて250万点~300万点近い高スコアを記録する、卓越したパフォーマンスを提供する。
今回、『Xiaomi 15 Ultra』(中国版・12GB+256GB)を実費購入したので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
項目 | Xiaomi 15 Ultra |
カラー | ブラック系、ホワイト系、シルバー系 |
OS | Xiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース) |
ディスプレイ | 6.73インチ OLED (Xiaomi Shield Glass 2.0) |
解像度 | 3200×1440 |
リフレッシュレート | 最高120Hz |
ピーク輝度 | 3200nits |
CPU(SoC) | Snapdragon® 8 Elite |
RAM | 16GB LPDDR5X |
ストレージ | 512GB / 1TB UFS 4.1 |
SIMカード | デュアルnanoSIMサポート |
マイクロSDカード | 非対応 |
認証機能 | 指紋認証、顔認証 |
カメラ | フロント:32MP(f/2.0) リア:50MP(f/1.63)メイン+50MP(f/1.8)望遠+200MP(f/2.6)ペリスコープ望遠+50MP(f/2.2)超広角 |
スピーカー | ステレオスピーカー内蔵(Dolby Atmos対応、Hi-Res & Hi-Res Audio Wireless認証) |
バッテリー | 5,410mAh(90W有線急速充電サポート、80Wワイヤレス急速充電サポート) |
通信規格 | Wi-Fi 7, Bluetooth 6.0, 4G/5G, NFC |
対応バンド | - 5G SA: n1/2/3/5/7/8/12/20/25/26/28/38/40/41/48/66/71/75/77/78/79 - 5G NSA: n1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/66/71/75/77/78/79 - 4G: LTE FDD: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/32/66/71 - 4G: LTE TDD: B38/39/40/41/42/48 - 3G: UMTS: B1/2/4/5/6/8/19 - 2G: GSM: B2/3/5/8 Supports 4x4 MIMO |
搭載ポート | USB 3.2 Gen 1 |
防水防塵規格 | IP68 |
本体サイズ | 161.3mm×75.3mm×9.35mm (シルバー色:161.3mm×75.3mm×9.48mm) |
本体重量 | ブラック, ホワイト:約226g シルバー:約229g |
中国版の『Xiaomi 15 Ultra』にはホワイト系、ブラック系、クラシックブラック&シルバー、グリーン系の4つのカラーバリエーションが存在しており、以下の4モデル展開となっている。
▼中国版価格
モデル | RAM/ストレージ | 価格 |
Xiaomi 15 Ultra(通常版) |
12GB / 256GB | 6,499元(約133,000円) |
16GB / 512GB | 6,999元(約143,000円) | |
16GB / 1TB | 7,799元(約160,000円) | |
Xiaomi 15 Ultra(デュアルサテライト版) |
16GB / 1TB | 7,999元(約165,000円) |
※価格は1元(CNY) = 20.52円換算(2025.2.28時点)
ブラック系の筐体背面はグリップ力に優れたテクスチャ加工となっているのに対し、ホワイト系はエッチング加工がなされている。
筐体はIP68の防水仕様となっており、フレームはCNC加工されたアルミニウム製で優れた耐久性を実現。アウトドアな場面でも安心して利用可能だ。
なお、Xiaomi 15 Ultra用の特別なアクセサリーとして「传奇典藏版(伝説のクラシックエディション)」と呼ばれるプロフェッショナル撮影キットも用意されている。これは、取り外し可能な金属製の指グリップや交換可能なシャッターボタンを備えるほか、2000mAhの内蔵バッテリーを搭載しており、スマートフォンの充電もサポートするという優れもの。
▼Xiaomi 15 Ultraの撮影体験をさらに向上させるためのアクセサリー。
OSはXiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース)を搭載。
6.73インチ有機ELディスプレイを搭載。1440×3200解像度と最高120Hzのリフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しめる。ピーク輝度は3,200nitにも達し、明るい日中の屋外でもディスプレイの見やすさが保たれる。
ディスプレイには「Xiaomi Shield Glass 2.0」を採用しており、透明性を維持しつつ、優れた耐落下性と耐傷性を実現している。
▼Dolby Atmos対応のステレオスピーカーを内蔵。満足度の高いメディア視聴体験を提供。
CPU(SoC)には「Snapdragon 8 Elite オクタコアプロセッサー」を採用。 12GB / 16GB LPDDR5X RAMを搭載し、ヘビーなゲーミングを含め、あらゆるスマホ作業を快適にこなせる性能を備えている。
ストレージは256GB / 512GB / 1TB UFS 4.1を用意。マイクロSDカードの挿入には対応していない。
顔認証に加えて超音波指紋認証(画面内)にも対応しており、利便性は抜群だ。
NFCに対応するほか、Wi-Fi 7、Bluetooth 6.0、5Gなどの高速通信規格の数々にも対応。
なお、2種類の衛星通信方式に対応した「双卫星版」(デュアルサテライト版)も用意されており、モバイル通信やWi-Fi通信の圏外でも、衛星経由で通信を行うことができる。
そして前面に32MP(f/2.0)フロントカメラを搭載。背面には50MP(f/1.6)メイン+200MP(f/2.6)ペリスコープ望遠+50MP(f/1.8)望遠+50MP(f/2.2)超広角の4眼構成リアカメラを搭載。
Leicaコラボのカメラは4基ともすべて最大30fpsの8K動画撮影をサポートするほか、フロントカメラも含め、すべてのカメラで最大60fpsの4K動画撮影が可能。非常に優れた写真・動作撮影性能を実現している。
6,000mAhバッテリーを内蔵。長時間の連続使用、および短時間での充電が可能だ。
90W有線急速充電、80W急速ワイヤレス充電、10Wワイヤレスリバース給電をサポート。
製品本体および付属品
▼外箱の様子。今回のレビュー時にはクラシックブラック&シルバー色を使用している。
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- Xiaomi 15 Ultra
- スマホケース
- ユーザーマニュアル
- SIMカードピン
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
▼90W対応の電源アダプタが付属。
▼透明なスマホケースも付属。プラスチック製で硬く、装着にやや苦労する。品質的には最低限のものだ。
▼スマホ本体の外観。6.73インチの大きめなディスプレイを搭載したスタイリッシュな外観。
▼前面中央には32MP(f/2.0)フロントカメラを搭載。
▼背面の様子。
背面には50MP(f/1.63)メイン+50MP(f/1.8)望遠+200MP(f/2.6)ペリスコープ望遠+50MP(f/2.2)超広角の4眼構成リアカメラを搭載。
▼ "LEICA(ライカ)" の表記が確認できる。
▼本体サイズは161.3mm×75.3mm×9.35mm。
▼クラシックブラック&シルバー色のデザイン。
背面のシルバー部分には「航空グレードの超強力グラスファイバー素材」を、ブラック部分には「超耐摩耗レザー素材」を採用。高級感と優れた耐久性とを両立している。
▼IP68等級の防水仕様。
▼手脂や指紋などの汚れも目立ちづらく、手触りは良好。
▼厚みは9.4mm。昨今のスマホの中ではやや分厚めな部類だ。
▼リアカメラ搭載部分が6~7mmほど突出している。
▼リアカメラの周囲はギザギザと加工されており、クラシックなカメラを彷彿とさせる。
▼本体重量は実測で約232.58gとなっている。
続いて、インターフェースについて見ていく。
▼本体右側面。電源ボタンと音量調節ボタンが搭載。
▼左側面の様子。
▼上部の様子
▼下部の様子。カードスロット、USB Type-C 3.2 Gen 2ポート、スピーカー穴が用意。
▼付属のピンでスロットを開き、デュアルSIMカードの挿入が可能。マイクロSDカードの挿入には対応していない。
以上の通り、必要最低限のポート類のみが用意された、シンプルなデザインとなっている。
指紋認証・顔認証に対応
本製品は画面内指紋認証および顔認証に対応している。
画面内指紋認証に対応しており、非常にスムーズな認証・ロック解除が可能。利便性は抜群だ。
▼指紋認証の様子
いずれの認証精度も優れており、複数の認証方法を選択できる点は嬉しい。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2025年時点)
2024年12月26日追記 記事内容を最新の状態に更新しました。 スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark ...
続きを見る
結果として、約263万点のスコアを記録することが出来た。
性能区分 | 総合スコア | 性能の目安 | |
---|---|---|---|
スマホ | タブレット | ||
エントリー | 30万点~50万点 | 20万点~40万点 | 基本的な操作や軽量アプリの使用に適している |
ミッドレンジ | 50万点~80万点 | 40万点~70万点 | 普段使いの操作、一般的なアプリ、軽めのゲームに快適に対応 |
上位ミッドレンジ | 80万点~120万点 | 70万点~100万点 | 重めのアプリや3Dゲームもある程度快適に動作 |
ハイエンド | 120万点~150万点 | 100万点~120万点 | 高負荷な作業(動画編集、最新3Dゲーム)にも対応でき、スムーズなマルチタスクが可能 |
フラッグシップ | 150万点~170万点 | 120万点~140万点 | 最先端の性能を備え、最新ゲームやAI処理、マルチメディア作業に最適 |
ウルトラハイエンド | 170万点~ | 140万点~ | ゲーミング専用機並みの性能。最大限のパフォーマンスが必要なコンテンツや今後リリースされる最新アプリケーションに対応可能 |
「Snapdragon 8 Elite」を搭載していることもあって、ウルトラハイエンドモデルと言って差し支えのない高スコアを記録した。当サイトで同時期にレビューしたモデルの中では、「OnePlus Ace 5 Pro」(約267万点)に近いスコアだ。
仕事や動画視聴はもちろん、ヘビーなゲーミングも快適にこなせる性能を備えている。
それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
1440×3200解像度・120Hzの美しく滑らかな描画
本機の有機ELディスプレイは1440×3200解像度、最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、非常に美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることができる。
▼解像度の切り替えも可能。
高解像度ディスプレイでは、ウェブサイト閲覧時に細かい文字まで明瞭に表示されて読みやすい。また、高リフレッシュレートのおかげでページスクロールも滑らかに描画され心地よい使用感だ。
▼LTPO AMOLEディスプレイの深みのある色合いが非常に綺麗で、ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
映像コンテンツ視聴をメイン目的にスマホの購入を検討している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
▼なお、設定にて「超解像」「AI HDR補正」「MEMC」などの画質向上項目も用意されている。
ちなみに、デジタルルクスメーター「Vici LX1336B」を使用して画面の明るさを計測したところ、最高1,102nitの明るさを得られた。
▼明るさ最大(自動明るさ調整:オン)にした状態で、真っ白なページの中央を測定。
なお、実際の見え方ベースでの明るさの目安は以下の通り。
明るさ (nits) | 実際の見え方・使用シーン |
---|---|
0~150 nits | 真っ暗な部屋での使用に適切。明るい場所ではかなり暗く感じる。 |
150~300 nits | 暗めの室内なら十分。明るい部屋ではやや暗く感じることもある。 |
300~500 nits | 室内使用では快適。カフェやオフィスの明るさにも十分対応。 |
500~700 nits | 明るい部屋や日陰の屋外で問題なく見える。直射日光下は少し厳しい。 |
700~1000 nits | 日陰や曇りの日の屋外で快適。直射日光下では「まあ見える」レベル。 |
1000~1500 nits | 晴れた日の屋外で十分見える。直射日光下でも大きな不満はない。 |
1500~2000 nits | 強い日差しの下でも快適。HDR動画視聴時は非常に鮮やかに映る。 |
2000~3000 nits | 強烈な直射日光下でもはっきり見える。HDRピーク輝度としても十分優秀。 |
3000 nits以上 | 眩しさを感じるほど明るい。屋外でも反射を感じにくく、最高の視認性。 |
本製品のディスプレイは、日中の屋外でも十分に見やすい輝度を実現できている。
あらゆるスマホ作業を快適にこなせる性能
本機のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することができた。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつ滑らかな動画再生が可能であった。
▼高画質設定の美しい映像を、スムーズに視聴することができる。
▼有機ELディスプレイの発色も良好。アニメから実写映画まで、深みのある色合いで満足度の高い映像体験が可能だ。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
ちなみに、当然のごとくWidevineはL1サポートとなっており、Amazon PrimeビデオやHuluなどのサイトにおいて高画質設定の映像を楽しめる。
また、今回使用した12GB RAMモデルは、最大12GBの仮想RAM拡張をサポートしている。
優れたスピーカー音質
本機のスピーカーについて、音質を確認してみた。
▼音質確認の様子
本製品はDolby Atmos対応のステレオスピーカーを内蔵しており、音質は実に良好。Hi-Res & Hi-Res Audio Wireless認証を受けていることもあって、高解像度のサウンドを楽しむことができた。
中~高音域に関しては実にクリアなサウンドを響かせる。低音に関しては響きが強いとは言えないものの、音圧が比較的強めであるため、十分に迫力がある。
ただし、スピーカー穴は下部のみに用意されているため、音に立体感はない。
それでも、音楽再生時、映画視聴時、そしてゲーミング時にも満足度の高いサウンド体験を提供してくれる、高品質なスピーカーとなっている。
なお、設定アプリにはサウンド効果の調整項目が用意されており、イコライザーのプリセット等を切り替えることが可能となっている。
▼「Dolby Atmos」と「Xiaomi Sound」の2種類からサウンドエフェクトの切り替えも可能。
圧倒的なLeicaカメラ性能
本機に搭載されているカメラの性能について簡単に確認した。
なお、カメラ起動時に「Leicaバイブランドスタイル」と「Leicaオーセンティックスタイル」の2種類からスタイルを選択できる。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した写真。
32MP(f/2.0)フロントカメラに関して、画質は非常に良好であり全体的に明るく、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。発色も自然で肉眼で見た場合に近い。激しく動いても気になるレベルの残像は発生しないため、見づらさを感じることもかなった。
自撮りだけでなく、ウェブ会議やオンライン授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼リア(背面)カメラで撮影した写真。
▼観葉植物を撮影。
▼夜間の屋内撮影
▼屋外撮影(1倍)
▼屋外撮影(5倍)
▼屋外撮影(40倍)
▼屋外撮影(60倍)
▼屋外撮影(120倍)
以上の通り、4眼構成Leicaリアカメラを搭載していることもあり、近景から遠景にいたるまで非常に明瞭で美しい写真を撮影できた。
特筆すべきは、望遠撮影性能の高さだ。200MP(f/2.6)ペリスコープ望遠カメラを搭載していることもあり、120倍ズーム撮影時でも、輪郭がクッキリとした写真を撮影することが可能であった。
最大120倍の望遠撮影時には、撮影地点から約7km先にあるビル群の輪郭までを捉えることができていた。今までにレビューしてきたスマホの中でも最高クラスの望遠撮影性能であると言える。
▼望遠撮影時の手振れ補正も一級品。120倍ズーム時でも手振れをかなり抑えてくれるため、輪郭の鮮明な写真を撮影できた。
▼200m先の自販機で何の商品が売られているのか把握できるレベル。
▼数百メートル先のガソリンスタンドの価格や、道路標識の表記なども明瞭に撮影できた。
▼撮影時に一部オブジェクトが不明瞭な場合でも、輪郭が自動補正されて綺麗になる。
また、スーパーマクロ機能を活用したマクロ撮影性能も優れている。
▼観葉サボテンを近接撮影した様子。肉眼では見ることのできない繊維の一本一本にいたるまで、実に鮮明に映し出すことができていた。
そしてLeicaコラボのカメラは4基ともすべて最大30fpsの8K動画撮影をサポートするほか、フロントカメラも含め、すべてのカメラで最大60fpsの4K動画撮影が可能だ。
▼リアカメラで録画した動画
夜間撮影性能の確認
また、夜間の屋外を撮影した際の写真について、「iPhone 16 Pro」で撮影したものと比較してみた。
※画像クリックで拡大
iPhone 16 Proのカメラ性能もさることながら、Xiaomi 15 Ultraでは低照度の夜間屋外環境下でも、レンズ内の対象物の輪郭を鮮明に捉えることができていた。夜間の写真撮影にも十分に活用できる品質の高さとなっている。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることは無かった。
▼フレームレートは常時60fps前後安定でプレイできていた。
▼マインクラフトプレイの様子
クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。
多くのアドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズな動作でゲームを楽しめるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては、現時点で最高設定の『ウルトラHDR』を選択できた。
▼フレーム設定はウルトラを選択可能。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはまったく生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
▼滑らかな描画で鮮明なゲームプレイが可能。高解像度ディスプレイの鮮明な描画で、遠方も索敵しやすい。
▼現時点で最高設定の『ウルトラHDR』の場合、フレームレートは常時60fps前後安定でプレイできていた。
▼PUBGプレイの様子(最高画質)
この通り、『PUBG』に関しても十分に満足度の高いゲームプレイが可能であった。
『原神』プレイ時
続いて "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では全く問題なくスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "高" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "最高" まで上げるとデバイス負荷も高まるが、依然としてスムーズな動作が可能であった。
▼大画面を活用して、ゲーミングPC並みの高品質グラフィック&高リフレッシュレートで原神を遊べる。
▼激しく動いた場合でもカクつきや操作遅延を感じることはほとんどなかった。
▼ "最高" 画質設定でも、60fps前後安定のスムーズなパフォーマンスで原神をプレイすることができた。
▼原神プレイの様子(最高画質)
『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、ほとんどのゲームアプリがスムーズに動作するだろう。
ゲーミングスマホとしての運用にも適したモデルと言える。
ゲーミング向け機能が充実
ゲームアプリプレイ時に、ディスプレイ端を中央に向けてスワイプすることで、ゲーミング用のツールウィンドウを表示できる。
パフォーマンスの切り替えから、画面録画、ボイスチェンジャーなど、ゲーミングに関する様々な便利機能を利用することが可能だ。
▼パフォーマンスモードの切り替えも可能。
▼ゲームプレイに関する詳細な設定が可能。ゲーミング環境を自分好みに調整できる。
長持ちする大容量バッテリー
本製品には5,410mAhのバッテリーが内蔵されており、一般的な利用頻度であれば、1~1.5日間ほどは余裕でバッテリーが持続する。
実際に満充電の状態から3時間ほど、処理の重いゲームアプリをメインディスプレイで遊んでみたところ、20~30%ほどしかバッテリーが減っておらず、まだ1日以上持続可能な充電残量を残していた。
▼バッテリーセーバーをオンにすることで、より長時間の連続使用が可能になる。
本製品は90Wの高速有線充電にも対応しており、わずかな充電時間であっという間にバッテリーを回復できる。
そして何より、80Wワイヤレス充電をサポートしている点も嬉しい。
ワイヤレスでもこれだけ高出力なワイヤレス充電を行うことができるため、いちいち充電に時間を取られることはなかった。
ただ筐体自体はマグネット吸着に非対応なため、ワイヤレス充電・磁力吸着対応ケースの購入をオススメしたい。
『Xiaomi 15 Ultra』のまとめ
今回紹介した『Xiaomi 15 Ultra』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 高級感のある筐体デザイン
- 発色の綺麗な有機ELディスプレイ
- AnTuTuベンチマークテストで約263万点の優れたパフォーマンス
- 音圧の強いDolby Atmos対応スピーカー
- 非常に優れた写真撮影性能(特に望遠)
- 本格的なゲーミングにも対応可能
- ゲーミング向けの機能が充実
- 90W有線急速充電サポート
- 80Wワイヤレス充電サポート
- 発熱の問題は無し
悪かった点
- 筐体がやや重く分厚め
- 付属のスマホケースが安っぽい
以上の通り、Leica監修カメラによる圧倒的な望遠撮影を実現した、高級感あふれるウルトラハイエンドスマホとなっている。
筐体自体はやや分厚め&重めなものの、デザインと質感には高級感があり、満足度の高い所有感を味わえるだろう。
Snapdragon® 8 Eliteを搭載することで、あらゆる作業を快適にこなせる優れたパフォーマンスを発揮。有機ELディスプレイの発色は良好であり、120Hz高リフレッシュレートをサポートすることで、ページスクロール時も滑らかで目に優しい。
画面輝度は実測で最高1,102nitを記録。日中の明るい屋外でも十分に見やすい明るさを備えている。
ゲーミングに関しても、原神レベルの激重ゲームを最高画質設定でプレイした場合でも、60fps前後安定で快適に遊ぶことができた。ゲーミング向けの機能が充実している点も嬉しい。
Dolby Atmos対応ステレオスピーカーの音質も良好。立体感こそないものの、Hi-Res & Hi-Res Audio Wireless認証を受けていることもあって、高解像度のサウンドを楽しむことができた。
そして何より、2億画素ペリスコープ望遠を含んだ、Leica監修の4眼構成リアカメラによる撮影性能は、圧巻の一言だ。最大120倍の望遠撮影時には、撮影地点から約7km先にあるビル群の輪郭までを捉えることができていた。今までにレビューしてきたスマホの中でも最高クラスの望遠撮影性能であると言える。
80Wワイヤレス充電をサポートする点も嬉しい。いちいちケーブルに接続せずに素早く充電ができるのも、本製品の実用性の高さを底上げしている。
高品質カメラをはじめ、筐体デザイン・基礎性能・スピーカー品質・充電パフォーマンスのすべての点において優れたウルトラハイエンド機であった。
カメラ性能を重視しつつ、あらゆる作業をスムーズにこなせる性能も兼ね備えたスマホを探している方にとって、まさに必携の一品と言える。
ぜひ日本国内での展開にも期待したい。
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