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『Xiaomi Pad 5 Pro 12.4』レビュー | 12.4インチ大型ディスプレイ搭載の高性能タブレット

2022-09-06

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

中国のXiaomi(シャオミ)は2022年8月11日(木)、同ブランドの最新タブレットとして「Xiaomi Pad 5 Pro 12.4」を発表した。

2021年10月発売の11インチ型タブレット『Xiaomi Pad 5』および『Xiaomi Pad 5 Pro』の後継機にあたるモデルであり、より大型になったディスプレイが特徴的だ。

記事執筆時点で中国においてすでに販売が開始されており、以下の3モデルが用意されている。

  • 6GB RAM + 128GBストレージ:2999人民元(約59,000円)
  • 8GB RAM + 256GBストレージ:3499人民元(約69,000円)
  • 12GB RAM + 512GBストレージ:4199人民元(約83,000円)

今回、提携先より本製品の8GB RAM + 256GBストレージモデルを提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。

▼旧機種『Xiaomi Pad 5』のレビュー記事はコチラ

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12.4インチ大型ディスプレイ搭載の高性能タブレット

ブランド Xiaomi
モデル名 Xiaomi Pad 5 Pro(12.4)
カラー ブラック、シルバー、グリーン
OS MIUI 13(Android 12ベース)
CPU(SoC) Qualcomm Snapdragon 870
GPU Adreno 650 グラフィック
RAM 6GB / 8GB / 12GB LPDDR5
ストレージ 128GB / 256GB / 512GB UFS 3.1
ディスプレイサイズ 12.4インチ
解像度 2560 x 1600(WQHD+)
リフレッシュレート 最高120Hz
SIMカード 非対応
マイクロSDカード 非対応
対応通信規格 Wi-Fi 6, 802.11a / b / g
2.4G WiFi | 5G WiFi
Bluetooth 5.2
バッテリー容量 10,000mAh(67W高速充電対応)
スピーカー クアッドスピーカー Dolby Atmos対応
搭載カメラ フロント:20MP
リア:50MPメインカメラ + 2MP深度測定
本体サイズ 284.96mm×185.23mm×6.66mm
本体重量 約620g

本製品は、11インチタブレットである旧機種『Xiaomi Pad 5』および『Xiaomi Pad 5 Pro』と比べて、一回り大きな12.4インチディスプレイを搭載している。

ディスプレイは2560 x 1600(WQHD+)解像度および最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、迫力のある大型画面で美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。

また、本製品は新たに "DP Alt Mode" に対応しており、外部モニターと接続することで、より大型ディスプレイで映像を楽しめるようになった。

CPU(SoC)には旧機種(Qualcomm Snapdragon 860)よりも優れた "Qualcomm Snapdragon 870 オクタコアプロセッサー" を採用。RAMは6GB, 8GBに加えて新たに12GB搭載モデルが用意されており、大抵の作業を快適にこなせる性能を擁している。

OSはAndroid 12ベースのMIUI 13を採用。一般的なAndroidデバイスと同様の扱い方が可能だ。

ちなみに旧機種の『Xiaomi Pad 5』はAnTuTuベンチマークテストにおいて 約57.3万点(実測値)を記録しており、ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、原神レベルの重いゲームアプリでも快適に遊ぶことが可能であった。Xiaomi Pad 5 Pro 12.4では、より優れたパフォーマンスを期待できるだろう。

計4基のDolby Atmos対応スピーカー(クアッドスピーカー)が搭載されており、立体感のある高品質サウンドを楽しむことが可能だ。

▼3.5mmオーディオジャック等は非搭載。

旧機種の『Xiaomi Pad 5 Pro』は計8基のスピーカーを搭載していたため、それと比較すると音圧やサウンドの立体感はやや劣るかもしれない。それでも、十分に迫力のある音を楽しめるだろう。

前面には20MP(メガピクセル)のフロントカメラが、背面には50MPメインカメラ + 2MP深度測定カメラが内蔵されており、風景撮影からオンライン通話まで、幅広い用途に活用することが可能だ。

10,000mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、公式は48時間を超える連続稼働時間を謳っている。67Wの高速充電にも対応しており、わずかな時間で大容量バッテリーを大幅に回復させることが可能だ。

一方、旧機種と同様にカードスロットは用意されておらず、マイクロSDカードの挿入によるストレージ拡張や、nanoSIMカード挿入によるLTE通信などには非対応となっている。

LTE通信やGPS通信を行うことが出来ないため、本製品は主に自宅やWi-Fi環境のある施設で作業やゲームを楽しむ用途に向いていると言えるだろう。

ちなみに、専用の『キーボード付きカバー』や『スタイラスペン』の販売も行われており、購入することで作業用デバイスとしての利便性を大幅に向上させること出来るだろう。

以上の通り、旧機種と比べてあらゆる点で向上を果たした、最新の高性能Androidタブレットとなっている。

製品本体および付属品

▼外箱の様子

▼内容物をすべて取り出した様子

内容物一覧は以下の通り。

【内容物一覧】

  • タブレット本体
  • 充電アダプタ
  • Type-Cケーブル
  • ユーザーマニュアル

▼タブレットの外観。12.4インチディスプレイを搭載した大きめの筐体。

▼前面中央には20MPのフロントカメラを内蔵。顔認証に対応している。

▼背面の様子。

▼背面上部には50MPメインカメラ + 2MP深度測定カメラが内蔵。

▼金属製の筐体デザインはスタイリッシュで高級感があるが、背面に指紋や手油などの汚れが目立ちやすい点がやや難点。専用ケースを購入することをオススメしたい。

▼本体重量は約620gであり、一般的な10インチ前後のタブレットと比較するとややズッシリ感がある。

▼かと言って持ち運びに支障をきたすレベルではない。

▼厚みは6.66ミリと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも邪魔にならないだろう。

続いてインターフェースについて紹介していく。

▼本体上部には電源ボタン、および2基のDolby Atmos対応スピーカーを搭載。なお電源ボタンは指紋認証に対応していない。

▼下部にはType-Cポート、およびコチラ側にも2基のDolby Atmos対応スピーカーを搭載。USB 3.2 Gen 1対応で外部モニター等への出力も可能だ。

のように上下計4基のスピーカー(クアッドスピーカー)を搭載することで、立体的なサウンドを実現する。

▼右側面にはスタイラスペンの接続ポート(画像左)および音量調節ボタン(画像右)が用意。

本製品は専用スタイラスペンに対応しており、ペンを用いることでイラスト制作や文字描画などをより直感的に行うことが可能となる。

▼左側面には特に何もない。

以上の通り、薄型の筐体に最低限のポート類のみが搭載されたインターフェース構成となっている。

カードスロットが用意されていないため、マイクロSDカードやSIMカードの挿入に対応していない点に注意したい。

AnTuTuベンチマークテスト

本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。

▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照

Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)

スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...

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結果として、約68.8万点のスコアを記録することが出来た。

旧機種(Xiaomi pad 5)が約57.3万点を記録したのに対し、約10万点以上もパフォーマンスが向上している。

ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、『原神』などの激重ゲームアプリでも問題なく快適に遊ぶことのできる性能の高さだ。

iPadなどのiOS端末で同等のスコアを出すには、10万円前後のモデルを購入する必要があるため、いかに本製品のコスパが優れているかがわかる。

仕事や動画視聴、ゲーミング用のタブレットを探している幅広い方にオススメできるモデルである。

それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。

WQHD+・120Hzの美しく滑らかな映像

本機のIPSディスプレイは2560 x 1600(WQHD+)解像度、120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。

▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることが出来る。

▼ウェブサイト閲覧時も、細かい文字まで明瞭に表示されるため見やすい。ページスクロールもなめらかで心地よい。

▼ディスプレイの発色が良く、ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。

▼120Hzの高リフレッシュレートで描画される映像は実に滑らかで、画面移動の激しいシューティングゲーム等においても、ストレスなく操作できる。

ゲーミングや映像視聴をメイン目的にタブレットの購入を検討している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。

ほとんどの作業を快適にこなすことが可能

本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。

ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。

▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。

画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。

また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。

▼最高画質設定の動画を、スムーズに視聴することが出来た。

▼実写映画からアニメまで、満足度の高い体験が可能だ。

以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。

品質の高いクアッドスピーカー

本機には計4基のスピーカー(クアッドスピーカー)が搭載されており、立体感のあるサウンドを楽しむことが出来る

Dolby Atmos対応スピーカーということもあって音質は良好で、中~高音域に関しては非常にクリアに響き渡るサウンドを楽しめた。

低音に関しても、クアッドスピーカーのおかげで十分に迫力のある音を楽しむことが出来た。音圧もそこそこ強い。

この価格帯のタブレットで、ここまでの音質を実現できている点には素晴らしいと言える。

実用性の高いフロント・リアカメラ

また、本機に搭載されていカメラについても確認した。

▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。

全体的に画質が良く明るく、人物の表情から背景の様子に至るまで、クリアに映し出すことが出来ていた。

激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。

▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。

▼2倍ズーム

▼等倍遠景

▼2倍ズーム

▼5倍ズーム

背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現している。

遠景から近景まで、明瞭な写真を撮影することができた。

ゲーミング性能の確認

各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認した。

ちなみに本機には "ゲームターボ(Game Turbo)" 機能が用意されており、スマホ処理をゲーム向けに最適化することが出来る。

▼ゲームアプリ起動中に画面端をスワイプすることで、ゲームターボウィンドウを表示。画面録画やボイスチェンジャーなど、ゲーミングに関する様々な便利機能を利用できる。

▼各ゲームアプリに対する処理能力をブーストして、パフォーマンスを最適化させることも可能。

『PUBG』プレイ時

まずは『PUBG』の場合について。

まずグラフィッククオリティに関しては、現時点の最高設定である『FHD』までを選択することが出来た。

▼フレーム設定も "ウルトラ" まで選択可能。

実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。

▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。

▼大きめの12.4インチディスプレイでは索敵もしやすい。

激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。

また、120Hzの高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きがとても滑らかに描画される。クアッドスピーカーにより、立体的なサウンドで敵の迫る方向を察知できるため、本気でゲームを楽しみたい方にも満足感の高い体験を提供できるだろう。

『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時

続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。

ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。

▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。

▼処理の重くなりがちな森林バイオームでも、カクつきやフレームレート低下はほとんど感じられなかった。

クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。

アドオンを導入した状態でマルチサーバーに入った場合でも、スムーズな動作を期待できるだろう。

『原神』プレイ時

最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。

非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機ではスムーズにプレイすることが可能であった。

▼画質設定はデフォルト状態で "" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。

▼画質設定を "" に設定した場合、デバイス負荷は "非常に高い" となるが、ゲーム自体はいたってスムーズに遊ぶことが可能であった。

▼美しく滑らかな描画で原神を楽しめる。

▼激しく動いた場合でもカクつきや遅延を感じることはほとんどなかった。

『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、大抵のゲームアプリはスムーズに動作するだろう。

以上の通り、ゲーミング用途にも活用できるほどのパフォーマンスを発揮するタブレットとなっている。

非常に長持ちする10,000mAh大容量バッテリー

本製品には10,000mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、非常に長時間の連続利用が可能だ。

実際に満充電の状態から4時間ほど処理の重いゲームアプリを連続して遊んでみたところ、37%ほどしかバッテリーが減っていなかった。それでもなお、1日以上持続可能な充電残量となっていた。

▼公式は48時間を超える連続稼働時間を謳っている。

普通にタブレットを利用する分には、1~2日ほど充電ケーブルに接続しなくても問題ないだろう。

また、本製品は67Wの高速充電にも対応しており、少しの充電時間で一気にバッテリーを回復できる点も実用性の高さを向上させていると言えるだろう。

『Xiaomi Pad 5 Pro 12.4』のまとめ

今回紹介した『Xiaomi Pad 5 Pro 12.4』について、特徴をまとめると以下の通りだ。

良かった点

  • スタイリッシュで高級感のある筐体デザイン
  • あらゆる作業を快適にこなせる高性能スペック
  • WQHD+解像度・120Hz高リフレッシュレートのディスプレイ
  • 『原神』など激重ゲームアプリも快適にプレイ可能
  • 音質の良いクアッドスピーカー
  • 実用的なカメラ性能
  • 長持ちする大容量バッテリー
  • DP Alt Mode対応

悪かった点

  • カードスロットを非搭載
  • ややズッシリ感がある
  • 指紋認証に非対応(顔認証のみ)
  • 背面が汚れやすい

以上の通り、最新型iPadなどのハイエンドモデルにも引けを取らないパフォーマンスを発揮する、高コスパ・高性能なAndroidタブレットとなっている。

基本性能が優れている点は言うまでもなく、筐体自体も洗練されたデザインとなっており、持ち運びや拡張性にも優れている。

ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、ゲーミングにおいても優れたパフォーマンスを発揮するため、ゲーム目的でタブレットを探している方にもオススメだ。クアッドスピーカーの音質も良いため、満足度の高いサウンド体験も可能だ。

フロント・リアいずれのカメラの性能も高く、記念撮影やウェブ会議、オンライン授業などの用途にも十分に活用できるレベルとなっている。

12.4インチ画面で描画される映像には迫力があるが、筐体自体が一般的なタブレットと比べて重く、手に持ち続けていると徐々に疲れを感じるかもしれない。

そしてカードスロットが用意されておらず、マイクロSDカードやSIMカードの挿入対応していない点はやや残念だ。LTE通信やGPS通信を行うことが出来ないため、本製品は主に自宅やWi-Fi環境のある施設で作業やゲームを楽しむ用途に向いていると言えるだろう。

何はともあれ、出来るだけ高性能なタブレットを探している方には、是非オススメしたいモデルだ。

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