2024年10月29日(火)に中国で開催されたXiaomi(シャオミ)のローンチイベントにおいて、同社の最新ハイスペックタブレット『Xiaomi Pad 7シリーズ』が正式発表された。
2023年にリリースされた『Xiaomi Pad 6 シリーズ』の後継モデルであり、現時点で中国版の公式サイトより購入が可能となっている。
Xiaomi Pad 7シリーズには「Xiaomi Pad 7」「Xiaomi Pad 7 Pro」の2モデルが用意されており、中国市場における価格はそれぞれ以下の通りだ。
▼Xiaomi Pad 7シリーズの中国市場向け価格
モデル | RAM/ストレージ | 価格 |
Xiaomi Pad 7 | 8GB / 128GB | 1,999元(約43,000円) |
8GB / 256GB | 2,299元(約50,000円) | |
12GB / 256GB | 2,599元(約56,000円) | |
Xiaomi Pad 7 Pro |
8GB / 128GB | 2,499元(約53,000円) |
8GB / 256GB | 2,799元(約60,000円) | |
12GB / 256GB | 3,099元(約66,000円) | |
12GB / 512GB | 3,499元(約75,000円) |
※価格は1元 = 21,47円換算(2024.10.30時点)
Xiaomi Pad 7は「Snapdragon 7+ Gen 3」を、Xiaomi Pad 7 Proは「Snapdragon 8s Gen 3」を搭載しており、いずれもパワフルなパフォーマンスを発揮するハイスペックタブレットとなっています。3,200×2,136解像度、144Hzのリフレッシュレートに対応した11.2インチ大型ディスプレイを備えており、動画視聴やゲーミングにもうってつけだ。
今回、提携先より『Xiaomi Pad 7』(12GB+256GBモデル)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
項目 | Xiaomi Pad 7 |
カラー | ブルー系、ブラック系、グリーン系 |
OS | Xiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース) |
ディスプレイ | 11.2インチ IPS LCD |
解像度 | 3200×2136 / 345ppi |
リフレッシュレート | 最高144Hz |
ピーク輝度 | 800nits |
CPU(SoC) | Snapdragon 7+ Gen 3 |
RAM | 8GB / 12GB LPDDR5X |
ストレージ | 128GB UFS 3.1 256GB UFS 4.0 |
SIMカード | 非対応 |
マイクロSDカード | 非対応 |
認証機能 | 顔認証 |
カメラ | フロント:8MP(f/2.3) リア:13MP(f/2.2) |
スピーカー | クアッドステレオスピーカー(Dolby Atmos対応) |
バッテリー | 8,850mAh (45W急速充電対応) |
通信規格 | Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.4 |
搭載ポート | USB3.2 Gen1 |
本体サイズ | 251.2 x 173.4 x 6.2 mm |
本体重量 | 約500 g |
「Xiaomi Pad 7」にはブルー系、ブラック系、グリーン系などのカラーバリエーションが存在し、以下の3モデルが用意されている。
モデル | RAM/ストレージ | 価格 |
Xiaomi Pad 7 | 8GB / 128GB | 1,999元(約43,000円) |
8GB / 256GB | 2,299元(約50,000円) | |
12GB / 256GB | 2,599元(約56,000円) |
OSは最新のXiaomi HyperOS 2S(Android 15ベース)を搭載。
筐体サイズは251.2 x 173.4 x 6.2 mm、重量は約500gの薄型かつスタイリッシュなデザインであり、大きめのディスプレイサイズに対して携行性に優れている。
11.2インチ液晶ディスプレイを搭載。3200×2136解像度と最高144Hzのリフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しめる。輝度は800nitsとなっている。
計4基のDolby Atmos対応クアッドステレオスピーカーを内蔵。立体的でクリアなサウンドを楽しめる。
CPU(SoC)には「Snapdragon 7+ Gen 3」を採用。RAMは8GB / 12GB LPDDR5Xを搭載しており、動画視聴からゲーミングまで、大抵のタブレット作業を快適にこなせる性能を実現している。
ストレージは128GB UFS 3.1 / 256GB UFS 4.0を用意。マイクロSDカードの挿入には対応していない。
顔認証に対応する一方で、Xiaomi Pad 7は指紋認証に非対応となっている。
Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.4などの高速通信規格に対応。一方でSIMカードの挿入には対応しておらず、モバイルデータ通信に非対応な点に注意したい。
前面に8MP(f/2.3)フロントカメラを搭載。背面には13MP(f/2.2)リアカメラを搭載。
そして8,850mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、長時間の連続使用が可能。45W急速充電をサポートするため、わずかな時間であっという間にバッテリーを回復できる点もGOOD。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- タブレット本体
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
- ユーザーマニュアル
▼45W対応の電源アダプタが付属。
▼タブレットの外観。11.2インチディスプレイを搭載したスタイリッシュなデザイン。
▼前面中央には8MPのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には13MPリアカメラ、および赤外線センサーが内蔵。
▼別売りのキーボードを接続するための端子も用意されている。
▼背面は金属特有の鈍い光沢が見られ、手触りもサラサラして汚れも付着しづらく、高級感がある。
▼本体サイズは251.2 x 173.4 x 6.2 mm、重量は約500gであり、ややズッシリ感がある。
▼厚みは6.2ミリと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも邪魔にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼右側面には音量調節ボタンが搭載。また、後継モデルでカードスロット搭載機のリリース予定があるのか、謎の窪みが用意されている。
▼左側面には特に何もない。
▼上部の様子。電源ボタン、スピーカー2基が用意。
▼Dolby Atmos対応の表記が確認できる。
▼下部にはType-Cポート(USB3.2 Gen1)に加えて、スピーカー2基が用意。
以上の通り、薄型の筐体に最低限のポート類のみが搭載されたインターフェース構成となっている。
USB 3.2 Gen 1対応ポートの利用で外部モニター等への映像出力も可能だ。
上下計4基のDolby Atmos対応スピーカー(クアッドスピーカー)を搭載することで、立体的なサウンドを実現する。
一方でカードスロットが用意されていないため、マイクロSDカードやSIMカードの挿入に対応していない点に注意したい。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2024年時点)
2024年12月26日追記 記事内容を最新の状態に更新しました。 スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark ...
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結果として、約141万点のスコアを記録することが出来た。
旧機種「Xiaomi Pad 5」が約57.3万点、「Xiaomi Pad 5 Pro」が約68.8万点、「Xiaomi Pad 6 Pro」が約105万点を記録したのに対し、『Xiaomi Pad 7』は140万点超えの圧倒的なスコアを記録した。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、『原神』などの激重ゲームアプリでも60fps安定で快適に遊ぶことのできる性能の高さだ。仕事や動画視聴、ゲーミング用のタブレットを探している幅広い方にオススメできるモデルとなっている。
3200×2136解像度・144Hzリフレッシュレートの美しく滑らかな映像
本機の11.2インチ IPSディスプレイは3200×2136解像度、最高144Hzのリフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることができる。
高解像度の大型ディスプレイでは、ウェブサイト閲覧時も、細かい文字まで明瞭に表示され見やすい。高リフレッシュレートのおかげでページスクロールもなめらかで心地よい。
▼ディスプレイの発色も良好。ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
▼設定から「AI HDR Enhancement」の機能も利用可能。明暗がよりクッキリと表現されるようになる。
▼144Hzの高リフレッシュレートで描画される映像は実に滑らかで、画面移動の激しいアクションゲームやシューティングゲーム等においても、ストレスなく操作できる。
ゲーミングや映像視聴をメイン目的にタブレットの購入を検討している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
ほとんどの作業を快適にこなすことが可能
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼最高画質設定の動画を、スムーズに視聴することができた。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴においては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
ちなみに、当然のごとくWidevineはL1サポートとなっており、Amazon PrimeビデオやHuluなどのサイトにおいて高画質設定の映像を楽しめる。
品質の高いクアッドスピーカー
本機には計4基のDolby Atmos対応スピーカー(クアッドスピーカー)が搭載されており、立体感のあるサウンドを楽しむことができる。
Dolby Atmos対応スピーカーということもあって音質は良好で、中~高音域に関しては非常にクリアに響き渡るサウンドを楽しめた。
▼サウンド品質確認の様子
クアッドスピーカーのおかげで音圧は強く、十分に迫力のある音を楽しむことができた。音に立体感もあるため、ゲーミング時やメディア視聴時にも臨場感のあるサウンドを楽しめる。また、後述するサウンドプリセットを切り替えることで、低音も多少は響かせることが可能だ。
この価格帯のタブレットで、ここまでの音質を実現できている点は素晴らしいと言える。
なお、設定アプリにはサウンド効果の調整項目が用意されており、イコライザーのプリセット等を切り替えることが可能となっている。
▼「Dolby Atmos」と「Xiaomi Sound」の2種類からサウンドエフェクトの切り替えも可能。
実用性の高いフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した写真。
全体的に画質が良く明るく、人物の表情から背景の様子に至るまで、クリアに映し出すことができていた。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した画像。
▼屋外撮影時(1倍)
▼屋外撮影時(5倍)
▼屋外撮影時(10倍)
リアカメラの画質も非常に優れており、空気感が感じられるほど、非常に鮮明な写真を撮影できた。
流石に10倍までズームすると画質が荒くなるが、5倍程度までであれば、十分にクリアな望遠写真を撮影可能。
発色もフロントカメラ以上に良好であり、旅行や記念撮影用のカメラとしても十分に活用できる品質となっている。
ゲーミング性能の確認
各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認した。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることは無かった。
クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。
多くのアドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズな動作を実現することができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては、現時点で最高設定の『ウルトラHDR』を選択することができた。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼ウルトラHDR画質設定時でも、40~60fps前後安定でスムーズに遊ぶことができた。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼大きめの11.2インチディスプレイでは細かな操作や索敵もしやすい。
『PUBG』に関しても、非常に満足度の高いゲームプレイが可能であった。
高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きがとても滑らかに描画される。そしてクアッドスピーカーからの立体的なサウンドにより、敵の迫る方向を音で敏感に察知できるため、本気でゲームを楽しみたい方にも満足感の高い体験を提供できるだろう。
『原神』プレイ時
続いて "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では全く問題なくスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "中(Midium)" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "高(High)" まで上げるとデバイス負荷も高まるが、依然としてスムーズな動作が可能であった。
▼画質設定を "最高(Highest)" まで上げた場合でも、問題なく滑らかなゲームプレイが可能。
最高画質設定でも、60fps前後安定のスムーズなパフォーマンスで原神をプレイすることができた。
▼ゲーミングPC並みの高品質グラフィックで原神を遊べる。激しい戦闘時でもカクつきや遅延を感じることはほとんどなかった。
『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、大抵のゲームアプリはスムーズに動作するだろう。
以上の通り、ゲーミング用途にも活用できるほどのパフォーマンスを発揮するタブレットとなっている。
ゲーミング向けの機能が充実
ゲームアプリプレイ時に、ディスプレイ端を中央に向けてスワイプすることで、ゲーミング用のツールウィンドウを表示できる。
▼パフォーマンスの切り替えから、画面録画、ボイスチェンジャーなど、ゲーミングに関する様々な便利機能を利用することが可能だ。
▼ゲーミングモードの切り替えも可能。パフォーマンスモードに設定するとバッテリー消耗スピードが速くなってしまうので注意。
本気でゲーミングを楽しみたい方にとっても、役立つ機能が豊富に搭載されたタブレットとなっている。
長持ちする大容量バッテリー
本製品には8,850mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、非常に長時間の連続利用が可能だ。
実際に満充電の状態から5時間ほど処理の重いゲームアプリを連続して遊んでみたところ、30%ほどしかバッテリーが減っておらず、1日以上持続可能な充電残量を残していた。
▼バッテリーセーバーモードに変更することで、より長時間の連続使用が可能となる。
普通にタブレットを利用する分には、1~2日ほど充電ケーブルに接続しなくても問題ないだろう。
また、本製品は45Wの高速充電にも対応しており、わずかな充電時間であっという間にバッテリーを回復できる点も嬉しい。
『Xiaomi Pad 7』のまとめ
今回紹介した『Xiaomi Pad 7』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 持ち運びや長時間の利用に適した薄型の筐体
- 汚れが目立ちづらく、高級感もある筐体デザイン
- 発色の良いディスプレイ
- Snapdragon 7+ Gen 3による優れたパフォーマンス
- 原神レベルのゲームアプリもスムーズに動作
- 高品質クアッドスピーカー内蔵
- 実用的なカメラ性能
- 長持ちする大容量バッテリー搭載
- 性能の高さに対して、比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- SIMカード非対応
- 指紋認証に非対応
以上の通り、AnTuTuベンチマークテストで140万点超えのハイスコアを記録するパフォーマンスを実現し、あらゆる点において高レベルで作り込まれたAndroidタブレットとなっている。
基本性能が優れている点は言うまでもなく、筐体自体も洗練されたデザインとなっており、超薄型の筐体デザインにより優れた携行性を実現している。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、ゲーミングにおいても優れたパフォーマンスを発揮するため、ゲーム目的でタブレットを探している方にもオススメだ。Dolby Atmos対応クアッドスピーカーの音質も良いため、満足度の高いサウンド体験も可能となっている。
USB Type-C(3.2 Gen 1)を採用しており、高速データ伝送や急速充電に対応している点も、利便性向上に貢献している。
フロント・リアいずれのカメラの性能も高く、記念撮影やウェブ会議、オンライン授業などの用途にも十分に活用できるレベルだ。
そして何より、8,850mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、非常に長時間の連続利用が可能だ。45Wの高速充電にも対応しており、わずかな充電時間であっという間にバッテリーを回復できる点も嬉しい。
一方でカードスロットが用意されておらず、マイクロSDカードやSIMカードの挿入対応していない点はやや残念だ。LTE通信やGPS通信を行うことが出来ないため、本製品は主に自宅やWi-Fi環境のある施設で作業やゲームを楽しむ用途に向いていると言えるだろう。
何はともあれ、比較的リーズナブルな価格帯で高性能なタブレットを探している方には、間違いなくオススメできるモデルだ。
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