中国のXiaomi(シャオミ)が2022年1月26日に行ったオンライン発表会において、ミドルレンジ向けスマートフォン『Redmi Note 11』シリーズ4機種を発表した。
この中で、フラグシップである『Redmi Note 11』は、リーズナブルな価格に対してパワフルなパフォーマンスを発揮するモデルであるとして、大きな注目を集めている。
▼Redmi Note 11のモデル別価格
- 4GB++64GBモデル:179USD(約20,500円)
- 4GB+128GBモデル:199USD(約22,800円)
- 6GB+128GBモデル:229USD(約26,200円)
今回は、この中で6GB+128GBモデルを提供していただいたので、実際に『Xiaomi Redmi Note 11』を使用した感想について紹介していきたいと思う。
優れたコストパフォーマンスを発揮するXiaomiのフラグシップモデル
今回紹介する『Xiaomi Redmi Note 11』は、2万円台のリーズナブルな価格に対して、たいていの用途を快適にこなせる性能を要する、高コストパフォーマンスなスマートフォンだ。なお、現時点(記事執筆時点)で中国版のみの販売となっている。
ブランド | Xiaomi(シャオミ) |
型名 | Redmi Note 11 |
リリース時期 | 2022年1月 |
ディスプレイサイズ | 6.43インチ |
解像度 | 2,400×1,080(FHD+) |
リフレッシュレート | 最高90hz |
CPU | Qualcomm Snapdragon 680 |
OS | MIUI 13(Android 11準拠) |
RAM | 4GB/6GB |
ストレージ | 64GB/128GB |
SIMカード | デュアルnanoSIM対応 |
マイクロSDカード | 対応 |
対応通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth, VoLTE |
内蔵カメラ | フロント:8MP リア:50MP+ 8MP (超広角 )+ 2MP (マクロ)+ 2MP (深度) |
本体サイズ | 159.867 x 73.87 x 8.09mm |
本体重量 | 約179g |
OSはAndroid 11準拠のMIUI 13を採用、通常のAndroid端末と同様の感覚で扱うことが可能だ。
筐体サイズは159.867 x 73.87 x 8.09mm、重量は約179gとなっており、非常にコンパクトかつ軽量で携行性に優れている。
CPUには『Qualcomm Snapdragon 680』を、RAMは4GB/6GBの2モデルが用意されており、大抵の作業を快適にこなせる性能を要している。
6.43インチのAMOLEDディスプレイは2,400×1,080(FHD+)解像度、および最高90Hzの高リフレッシュレートに対応しており、滑らかで美しい映像を楽しむことができる。
ストレージは64GB/128GBの2モデルを用意。マイクロSDカードの挿入にも対応している。
SIMカードの挿入に対応しており、Wi-Fi, Bluetoothに加えてVoLTEによる通信を行うことが可能だ。
前面には8MPのフロントカメラを、背面には50MPメインカメラ + 8MP広角カメラ+ 2MPマクロカメラ + 2MP深度カメラを内蔵しており、風景から近接撮影まで鮮明な写真を撮ることが出来る。
5,000mAhバッテリーを内蔵しており、同梱の33W対応充電器を使用した場合、約59分でフル充電を行うことが可能となっている。
このように、性能的にもデザイン的にも優れたスマホとなっている。
これほど充実したスペック構成に対して2万円台の価格は十分にリーズナブルであると言えるだろう。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通りだ。
【内容物一覧】
- スマホ本体
- 説明書一式
- スマホケース
- 充電アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- カードスロット開閉用ピン
▼スマホの外観。スタイリッシュでシンプルなデザイン。
▼前面中央には8メガピクセルのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面左上には50MPメインカメラ + 8MP広角カメラ+ 2MPマクロカメラ + 2MP深度カメラを内蔵。
▼iPhone XR(画像右)と比較した様子。大きさ的には同じくらい。
▼本体重量は約179gと非常に軽い。
▼筐体自体にそこまで高級感はないが、かといって安っぽさも感じられない。
▼厚みは約8.09ミリと薄く、ポケットに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いて、インターフェースについて紹介していく。
▼本体右側面には、電源ボタン、指紋認証センサーが搭載。指紋認証によるロック解除に対応している。
▼本体左側面にはカードスロットが用意。
▼付属のピンを利用してスロットを開き、デュアルnanoSIMカード、およびマイクロSDカードの挿入が可能。
▼本体上部の様子。スピーカーと3.5mmイヤホンジャックが用意。
▼本体下部の様子。スピーカーとType-Cポートが用意。33W急速充電に対応している。
このように、筐体デザインはいたってシンプルなものになっており、インターフェースも必要最低限のものが搭載されている。
ちなみに、本製品には専用のケースが付属している。
▼実際に装着した様子
ケースの品質自体は中々良く、そのまま利用できるレベルだと感じた。
ただしケーブルの種類によっては底部のType-Cポートに挿入しづらくなってしまうため、必要に応じて自身の好みのケースを別途購入すると良いだろう。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
-
Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2023年時点)
スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark』(アンツツ ベンチマーク)というものがあります。 AnTuTuと ...
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結果として、約27.5万点のスコアを記録した。
さすがにハイエンドモデルと比べるとスコアは劣るが、それでも2万円台スマホとしては検討したスコア結果であると言える。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、ゲームアプリもある程度快適に遊ぶことができるだろう。
日常の一般的なスマホ利用に支障をきたすことのない性能を実現できている。
FHD+・90Hzの美しく滑らかな映像
本機のディスプレイは2,400×1,080(FHD+)解像度、最高90Hzの高リフレッシュレートに対応しており、非常に美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることが出来る。
▼ウェブサイト閲覧時も、細かい文字まで明瞭に表示されるため見やすい。ページスクロールもなめらかで心地よい。
▼ディスプレイの発色が良く、ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
▼90Hzの高リフレッシュレートで描画される映像は実に滑らかで、ストレスなく操作できる。
映像視聴をメイン目的にスマホの購入を検討している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
大抵の作業をスムーズにこなせる
本機のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは基本的に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することが出来た。
▼ほとんどのウェブサイトがスピーディに表示される。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼フルHD画質以上の美しい映像を、スムーズに視聴することが出来る。
▼1080p以上の美しい映像を、常にスムーズに視聴することが可能。
▼アニメから実写映画まで、満足度の高い映像体験が可能だ。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴といった一般的なスマホ用途に関しては、何の問題もなく快適に行うことが出来た。
スピーカー品質はそこそこ
本機下部のスピーカー品質について確認してみた。
実際に様々な楽曲を視聴したが、いずれの場合においてもクリアで鮮明なサウンドを堪能できた。
低音こそ潰れてしまって響かないものの、中~高音域に関しては聞き取りやすく、そこそこの音質を実現できていると感じた。
2基のスピーカーが上下に分かれているおかげで、音に多少の立体感が生まれており、ゲームアプリプレイ時にはステレオ音声で相手の位置を音で把握することも可能であった。
同価格帯のスマホにしては、及第点レベルのスピーカー品質であると言える。
実用性の高いフロント・リアカメラ
また、本機に搭載されていカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した画像。
フロントカメラに関して、画質は概ね良好であり、全体的に明るく、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。
発色も自然で肉眼で見た場合に近い。激しく動いても気になるレベルの残像は発生しないため、見づらさを感じることもかなった。
自撮りだけでなく、ウェブ会議やオンライン授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼リア(背面)カメラで撮影した画像。
背面カメラについても、フロントカメラ以上に鮮明で美しい写真を撮影することが可能であった。発色も良く、肉眼で見た場合に近い色合いを実現出来ている。
旅行中の記念撮影用メインカメラとしても十分に活用できるクオリティだろう。
ゲーミング性能の確認
最後に、本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
なお、本機はゲームブースト機能に対応しており、ゲームアプリを自動認識してパフォーマンスを最適化することが可能だ。
今回のレビュー時にも、同機能をONにしたうえでパフォーマンスを確認した。
『PUBG』プレイ時
まずは『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『標準』までを選択することが出来た。
▼3D性能自体はそこまで高くないことが伺える。
実査に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
▼90Hzの高リフレッシュレートのおかげで、全体的に動きが滑らかに描画される。
標準グラフィック設定では、ビジュアルに多少荒い点が目立つが、それでも普通にゲームを楽しむ分には問題のないパフォーマンスを実現できていた。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
プレイ中にカクつきなども感じられず、終始スムーズな操作が可能であった。
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『原神』プレイ時
最後に "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定を落とすことで、ある程度スムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定を "低" に設定しておけば、移動時から戦闘時にいたるまで、気になるフレームレート低下や処理落ちなども生じなかった。
▼画質を "中" 以上に上げると、カクつきやフレームレート低下が顕著に発生する。
▼グラフィック設定が "低" でも、個人的には十分に綺麗なグラフィックを堪能できる。
ストーリーを普通に進める分には支障のないパフォーマンスを実現できていると感じた。
この価格帯で『原神』をスムーズに遊べるスマホ・タブレットは、本機を除けば恐らくかなり限られるだろう。
『Xiaomi Redmi Note 11』のまとめ
今回紹介した『Xiaomi Redmi Note 11』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- コンパクトかつ軽量な筐体デザイン
- リーズナブルな価格
- 大抵の作業を快適にこなせる性能
- 実用的なカメラ性能
- FHD+ 90Hz対応
- 高精度な指紋認証機構
- バッテリーの持ちが良好
悪かった点
- スピーカー品質はそこそこ
以上の通り、2万円台というリーズナブルな価格に対して、実用的なパフォーマンスを発揮する高コストパフォーマンスなスマホとなっている。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、原神レベルのゲームアプリでも、多少画質設定を落とすことで比較的にスムーズに遊ぶことが可能であった。
スピーカー品質はそこそこレベルだが、フロント・リアカメラはいずれも品質が高く、オンライン通話から風景撮影まで幅広い用途に活用できるだろう。
3.5mmイヤホンジャック搭載、nanoSIMカードやマイクロSDカードの挿入に対応しているなど、拡張性に優れている点もGoodだ。
この価格的でこれだけのパフォーマンスを発揮するモデルは、かなり需要が高いのではないだろうか。正直、これといった不満点も見受けられなかった。
できるだけ安価で実用的なスマホを探している方には、是非オススメしたいモデルだ。
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