最近では新型コロナウイルスの影響により、テレワークやリモートワーク、ウェブ会議、オンライン授業などが盛んに行われるようになってきた。
そしてこれらの場において、相手側に直感的なアイデアを伝える方法として、ペンタブレットがいま需要を高めつつある。
▼直感的に描いた文字やイラストを相手側に届けることのできる便利なガジェットが。
従来は、主にイラストなどを描く用途に用いられたペンタブだが、新しい働き方の中では、新たなコミュニケーションツールの1つとしても注目されている。
しかし一般的なペンタブは高価なものが多く、中々手を出しづらい方も多いだろう。
そこで今回は、リーズナブルな価格に対して優れた性能を発揮する高コスパペンタブ(板タブ)の『XP-Pen Deco Pro SW』を紹介したいと思う。
高コスパで実用的な板タブ『XP-Pen Deco Pro SW』
今回紹介する『XP-Pen Deco Pro SW』は、約1万円前後という比較的リーズナブルな価格に対して、充実した機能を擁するペンタブ(板タブ)だ。
ブランド | XP-Pen |
型名 | Deco Pro SW |
対応OS | Windows 7/8/10、Mac OS X10.10 以降、Android 6.0 以降、Chrome OS 88 以降、Linux |
筆圧感度 | 8,192レベル |
接続方式 | USB. Bluetooth |
傾き検知機能 | 60度 |
内蔵バッテリー | 900mAh |
連続使用時間 | 約12時間 |
本体サイズ | 35 x 20 x 0.7 cm |
本体重量 | 約650g |
本製品は、シンプルかつ薄型、コンパクトな筐体サイズの一方で、充実したインターフェースを搭載しており、幅広い用途で活躍することが出来る。
▼持ち運びにも適したコンパクトなサイズ。
▼ショートカットキーやホイールなど、専用の無料ソフトウェアで機能をカスタムすることが可能だ。
接続方式はUSBケーブル(有線)とBluetooth接続(無線)の2種類に対応。最大12時間の連続使用可能なバッテリーも内蔵しているため、完全ワイヤレス状態で利用することも出来る。
▼約2時間の充電で、最大12時間程度のスタンドアローン稼働が可能。
WindowsやMacのほかにも、iOSやAndroid、Chromeといった幅広いOSに対応。PCのみならずスマホやタブレット端末とも接続することが可能だ。
そして製品にはスタイラスペンが付属。8,192レベルの筆圧感度および60度の傾き検知機能にも対応しており、実際に紙に描き込んでいるような、滑らかな描き心地を楽しむことが出来る。
▼陰影、繊細な筆づかいや線描など、精巧なディテールまで簡単に表現することができます。利用に電池等も不要。
このように、リーズナブルな価格に対して実用的な機能と高い汎用性を擁する、高コスパなペンタブレットとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- 1 × ペンタブレット
- 1 × バッテリーフリースタイラスペン
- 1 × ペンホルダー
- 10 × 替え芯
- 1 × Bluetoothレシーバー
- 1 × USBケーブル (USB-C - USB-C)
- 1 × USBケーブル (USB-A - USB-C)
- 1 × USB-microアダプタ
- 1 × 2本指グローブ
- 1 × クイックガイド
▼説明書は日本語にも対応している。
▼二本指グローブも付属しており、汚れや擦れを防ぎつつペンタブを利用できる。
▼USBケーブル (USB-C - USB-C)、USBケーブル (USB-A - USB-C)が付属。
▼USB-microアダプタも付属しており、幅広いポートに対して接続できる。
▼ペンタブ本体の外観。シンプルかつスタイリッシュなデザインだ。
▼金属特有の光沢が見られ、多少の高級感もある。
▼裏面右下には電源スイッチが搭載。
▼本体重量は約650gと一般的なタブレット同等の軽さであり、持ち運びにも適している。
▼厚みは約7ミリの超薄型設計。カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
▼本体左側には8つのショートカットキーとデュアルホイールが搭載。機能は公式が配布する無料ソフトウェアで詳細にカスタマイズすることが可能だ(後述)。
▼専用のスタイラスペン、および替え芯を収納するためのペンケースも付属している。
▼先端をひねることでペンが出てくる。
▼反対側には替え芯とUSBドングルが付属。
▼ペンの外観。先端はゴム製グリップで持ちやすい。
▼先端には2つのファンクションキーが搭載されている。
このように、充実したパッケージ内容となっている。
製品を購入してすぐに、本格的な用途に利用することが可能となっている。
ペンタブの利用開始まで
本製品の利用を開始するまでの手順は、非常にシンプルで簡単だ。
有線接続の場合
有線接続の場合、付属のUSBケーブルでペンタブとデバイスとを接続する。
▼デバイスと接続するとペンタブに給電が開始され、デュアルホイールが赤く点灯する。
▼プラグアンドプレイに対応しているため、接続するだけで自動的にセットアップが完了する。
使用開始にあたりドライバやソフトウェアのインストールが不要なため、PC初心者でも簡単に使用を開始することが可能だ。
▼スマホやタブレットでも、有線接続でペンタブを利用することが出来る。
Bluetooth(無線)接続の場合
Bluetooth(無線)接続の場合、まず付属のUSBドングルをデバイス側に接続する。
続いて、ペンタブ背面の電源スイッチをONに入れる。
するとデュアルホイールが青く点灯し、ペアリングスタンバイ状態となる。
これだけで、自動的にペンタブへのBluetooth接続が完了する。
以上の通り、有線接続・ワイヤレス(無線)接続のいずれの場合においても、数ステップの手順で接続を完了することが可能だ。
▼ワイヤレス接続の場合、完全スタンドアローン状態で利用できるため実に快適だ。
この手のデバイスを初めて扱う方でも、問題なく利用を開始できるだろう。
実にスラスラ快適に描くことが出来る
実際に本製品を利用して、イラストや文字を描いてみた。
さすがは8192レベルの筆圧感度に対応していることもあり、ペンを握ってペンタブを軽くなぞるだけで、紙面の場合と大差ないほど、流れるようにスラスラと描くことができた。
▼ペンタブの描画面の手触り・描き心地も良好であり、気持ちよく描くことが可能。
▼ペンタブが反応しているときはペンタブのLEDが点灯する。
▼実際に描いている様子
▼書くだけでなく、消すこともスムーズだ
60度の傾き検知機能もあって、細い線から太い線まで、触れるか触れないか分からないほど軽いタッチで直感的に描くことが可能であった。反応も良好であり、ペン先の動きに対して描画の遅延や位置ズレなどは一切感じられない。
実に快適な描き心地を実現したペンタブ(板タブ)であると感じた。
無料ソフトウェアで機能を詳細にカスタマイズ
上述したように、本製品はメーカーが無料で提供する専用のソフトウェアを用いることで、各ファンクションキーやデュアルホイールの機能をカスタマイズすることが可能だ。
▼デュアルホイール
▼ファンクションキー
上記リンクにアクセス後、対応OSのソフトウェアをダウンロード&インストールしよう。
ソフトウェア起動後、接続したXP-PENの製品が認識され、以下のような設定インターフェースが表示される。
ソフトウェア上では、ペンタブ本体に搭載されている『デュアルホイール』と、計8個の『ファンクションキー』に割り当てる機能をカスタマイズしたり、タッチペンに関する調整を行うことができる。
▼タッチペンのボタンに割り当てる機能も変更可能。
▼デュアルホイールおよびエクスプレスキーに好みの機能を割り当てて、自身が最も使いやすい環境を実現できる。
▼デュアルホイールは、外側と内側の両方に機能を割り当てることが出来る。
一方で左利きの方が利用する場合は、ソフト上でペンタブの認識向き(回転角度)を180度変更することをオススメする。
『XP-Pen Deco Pro SW』のまとめ
今回紹介した『XP-Pen Deco Pro SW』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 薄型かつ軽量なデザイン
- 高性能スタイラスペンが付属
- 無料ソフトウェアで機能カスタマイズが可能
- 描き心地の良い描画面
- バッテリー内蔵でスタンドアローン使用が可能
- 無線・有線のいずれの絶族方法も可能
悪かった点
- 液タブと比べると描画の正確さが劣る
以上の通り、リーズナブルな価格に対して充実した機能と高い性能を擁する、高コスパなペンタブレット(板タブ)となっている。
スタイラスペンをはじめ、ケーブル類や日本指グローブ、各種アダプタ類など付属品も充実しており、購入後すぐに本格的な利用を開始することが出来る。
無線・有線接続のいずれにも対応しているうえ、バッテリーを内蔵しているため、完全コードレス状態で利用することが可能だ。
そして描き心地も実に快適であり、実物の紙に描いているのと同じか、それ以上にスムーズな描画を楽しむことが出来る。
ただし、やはり液タブと比べると、描画の正確さは劣る。
もしコスト的に余裕があるのであれば液タブを、可能な限りコストを抑えつつ実用的なペンタブが欲しい場合は本製品(XP-Pen Deco Pro SW)を選ぶと良いだろう。
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